今日はMSXのイベントに行って来た。基本は同人ソフト／ハードその
他の即売会だったりユーザ同志の集いだったりするんだけど、今回の
はちょと違う。後援にアスキー関連会社２社＋会場貸出のヒロセ無線。
それからアスキーの西氏が講演に来た。個人的には同人関連即売会の
持つ独特なおたく的雰囲気がかなり苦手で、なかなか溶け込めないの
もあって、あまり積極的に一人でこの手のイベントに参加は出来ない
のだが（こんなことを言ってはここまでの運営をされた方々には大変
失礼だが）今回は、この西氏の講演に加え、元MSXFAN編集長北根女史
やコンパイルの仁井谷氏も来るのだ。行かねばなるまい。それにまた
新しい発見があるかもしれない…。
いつものように似非職人工房に行ってみる。話し掛けられて、つい訳
の分からないことを言ってしまう…（謎汗）でも DSP エミュレート
はやっぱり魅力的だった。というか、完全にド素人に見られてしまっ
たようだ。そんな感じにして行ったんだからいいんだけど（謎笑）そ
れから NV 買ったり、遂に(？)まじらび＆あたちゃを買ったりした。
あとは色々見て回ったけど、特にこれ！ってのもなかった。殆どが今
迄にあったものをそのままだったり、多少焼き直して出品してたって
感じ。特に既存ハードに依存するものは進歩のしようがないといった
感じを受けた。その中でも目に留まったのは、元マイクロキャビンの
方が誰も使わなくなったからという理由で持ち出して来た元社内備品
だったという、MSX-BIOS のソースコード本。ちゃんとアスキーのコ
ピーライト表示も書籍コードもあるけど、ニューヨークでの出版で値
段すらも書いてない。はっきり言って、内容は注目に値するものでも
なく、ただ MSX(1) の BIOS のアセンブリソースが最初から最後まで
続いてるだけ。でも良く見ると、ちゃんとコメントがある。ってこと
は本当にアスキー社内で開発されたものなんだろうか…。謎は残った。
マイクロソフトが著作権を持つ BASIC 部分のソースがあるかどうか
までは確認しなかったが、かなり分厚い代物だった。ところで西氏の
講演後の質疑応答で、BIOS 部のソースは公開しても良いと言ったよ
うなこと言ってたっけ。流石に BASIC 部分はマイクロソフトのもの
だから駄目って言ってたけど。。。そう言えば、質疑応答では、色々
と今後の布石のヒントになりそうなこと言ってたっけ…。雑誌の日記
にも書いてたような、ＭＳＸエミュレータを提供するだとか、ここに
来た意味を考えて（社長を首になったからじゃないんだよとか言って
た。苦笑）、みたいなことも言ってたし。
無事入場の時に講演の整理券（立ち見席が多少残ってた）を手に入れ
てたので、暫くの間、会場を出た。メッセサンオーという怪しい(?)
お店を見つけて、入店。サルゲッチュのポスター発見♪ 確かに踊り
方とかが色々書いてあったりするけど、やっぱあれはあの歌をバック
に動いてなきゃ…（笑） どっちにしろ入手不可能っぽかったんで、
そそくさと出る…（謎笑）それから MD とビデオテープというつまら
ない買い物をしたり、中古の MSX ソフトを漁ったりしつつ時間を潰
してまた会場に戻る。一人だとこういう勝手な行動が出来る所は良い
んだけどね。というか、MSX に興味ある友達が現在皆無って所が問題
なのかも…（謎苦笑） つか、あんまりのめり込んでるのもちとアレ
だけども…（謎？） というか、他の人から見たら、自分もかなりの
めり込んでる部類に入るのでしょう…（笑）
開演２０分前に会場に戻ったものの、全く開演する様子もなく、開演
時間を過ぎて行く…。結局２０分過ぎになって、漸くお開きとなり、
終了の挨拶があったりして、それからまた２０分程外に出て並ぶこと
に…。そうしてかなり遅れて、西さんの講演が始まった。軽く挨拶し
たのだが、何だか訳が分からない…。冒頭暫く聞いて感じたのは、か
なり話し下手なんじゃないだろうか…ということ。流石に最後の方に
なると幾分滑らかになっては来たが。最初は、小学生から大学生まで
どんなことをして来たかというご説明。確かに聞いてると、小さい頃
から色々と凄いことをやって来てるようだ。失敗もしてるけど、その
失敗だって今の自分が出来るようなことですらない。小中学校の頃か
らあれだけのことをやって来たというんだから、ある種の天才に近い
んだろう。ただ結局それぞれ尻切れとんぼな説明のまま次に進むなど、
So, what? と突っ込みを入れたくて仕方がない説明が最後まで続いた。
やっぱり話し下手というか、まとめ下手なんだろうか。あの調子で、
役員会議とか銀行との話し合いをしていたのだろうか…等と余計な勘
繰りをしてしまう…（謎）それからアスキーを興した時の話しになる。
「今のアスキーはつまんないでしょう？ あれは編集長がボケだから」
等と突然言い出したり（面白いのは週刊アスキーなんだそうだ。自分
の日記があるからだとか。まあただの宣伝なんだろうけど（笑））、
松下には「MSX の M は松下のなんですよ」、ソニーには「MSX の S
は SONY の S なんですよ」、それからサンヨーとかヤマハには「MSX
の X は３社目ということで、それは貴社のなんですよ」と言って営
業かけたこととかも披露。噂は本当だったんかい。苦笑い。それから
MSX のライセンスに関して、「あんなに多くの会社にライセンスする
んじゃなかった。特に大失敗だったのはカシオ」と言いきったり、別
の説明の中では「ビデオを買った。でもヒロセ無線じゃないけどね」
とか「NEC は裏切った」だの、どうにも全体的に気遣いがない（苦笑）
ユーザ（会場に来てる人に対する場合も含む）に対しても、多少不躾
な呼びかけをしたりすることもあったし。それから全体的に、説明の
仕方が良くない。言いたいことがきちんとまとまっていない訳ではな
いみたいなのだが、どうにもまとまらない。お陰でまとめもないまま
突然話題が変わってしまったりする感じを受けたり、その前に何とい
うターゲットに絞ってこれからの節を話そうとしているのかが分から
ない(^^; 今後の MSX や PC について話したんだけど、その考え方
にも、その傾向が現れてて、結局最終的に見据えているものがはっき
りしない。いや、はっきりしてないこともないんだけど、そっちを考
えると、どうにも矛盾することが出てきたりする。質疑応答では質問
できなかったことは山ほどある。メールででも聞いてみようかと思っ
たりするんだけど…(^^; 講演の内容そのものにはがっかりした部分
もあったけど、まあ社名の由来だの、ゲイツちゃんや孫さんの印象だ
の、夜中の校内放送で新聞沙汰とか、電電公社からクレーム来たとか、
if800 とか PC-DOS とか SHARP とか NEC とか MPEG とか CD-ROM と
か、当時の裏話的な話は面白かったし、まあいいか（笑） 講演時間
自体は予定通りの２時間。ちゃんとまとめられるんだろうかと勘ぐっ
てたけど、一応時間は守れたようだ（謎笑） 但し開演や進行の遅れ
から、既に大分遅れている。最後の質疑応答は、質問する人が多かっ
たり、西さんが18時迄にしようよと言ってマイクを手放さなかったり
した為、17時終了予定が18時20分近くまで延びてしまった(^^;;;
最後に、徳間書店インターメディアを辞め、今はアスキーでドリーム
キャストの雑誌を手がける、元MSXFAN編集長の北根女史の挨拶があっ
たり、近くのイベントの帰りに寄ったコンパイル社長の挨拶があった
りして、講演会は幕を閉じた。北根さんは良い人っぽかったし、コン
パイルの社長は笑えた（笑） 西氏に比べて嫌味がない所が何とも^^
西氏の言っていることは、勿論納得する部分もある。でも考えに対す
る理由だとか根拠の説明が殆ど無きに等しかったり、洞察途中の検証
にしたって、その検証はどのように行ったのか、例えばきちんと第三
者のリサーチや意見を取り入れたのか等と言う所が気になる。それに
技術的側面からのアプローチに終始している感が強く、本気で家庭に
向けたコンピュータを考えているというのなら、ターゲットを絞った
上で、そのターゲットに対するマーケティングを行うべきではなかっ
たのか？ 氏の論理は、あくまでも「創る側」のものであり、そこに
はユーザがいるようでいないように感じられた。ターゲットが家庭で
なくコンピュータを志す者とするならある程度真実なのかもしれない
が…。どうもこの辺のターゲット選定が曖昧な気がする。現在 MSX を
支持しているのは後者だし、前者をターゲットにするというのなら、
現在 MSX を支持しているユーザをどうするのか、またそれらは矛盾
するのではないのか、と言った疑問に答えて欲しかった。でないと、
氏の発言はある意味裏切りであると捉える人もいるだろうし、結局机
上の空論になってしまうのではないか（技術的には充分なのかも知れ
ないが）。個人的には MSX の将来像として、今の PC の延長戦上に
あっては欲しくないように思う。そうそう、それから何故に、今また
ホームコンピュータなのか？という問いに答えて欲しかった。確かに
今は MSX とは違った形でのホームコンピュータ構想はある。各家庭
にサーバを置いて、家庭内 LAN の形で共用のメーラ端末やニュース
リーダ端末を分散配置するというものだ。氏は、セットトップボック
スとしてのテレビの有効性、テレビ放送とネット上の情報（テレビ番
組等のディレクトリサービスのようなものを含む）との融合を当面の
間担うのがホームコンピュータの使命であるといったまとめをしてい
たが、どうなのだろう？ それが本当にホームコンピュータとして、
各家庭に広まるのだろうか。それが今の MSX ユーザのようなクリエー
タ達に喜んで受け入れられるのだろうか。氏は MSX が売れなかった
という数多くの「失敗」から沢山のことを学んだと言う。その度にそ
の要因を分析し、次の MSX を発表したが、それも売れなかったと言
う。今も尚その原因を仮定し、検証し、結論を見出す為の多くのこと
をやっていると言うが、その仮定は正しいのか、その検証方法に間違
いはないのか。西氏や考えを同じくする同胞だけで進めているだけで
はないのか。もしそうなら、今迄と同じ轍を踏むことになりはしない
か。あまりに多くのことを考えさせられた。何せ、技術的な深いこと
は何も分からなかったからね（笑）
帰宅が遅くなったけど、買い物をして、一旦戻ってからクリーニング
に出かけたり（掃除と洗濯と遊びは前日に済ませてたし。謎）、夕食
をきちんと作ってみたり、夜は結構忙しかった。夕食を食べながらMD
を編集したり、これを書いたりしてるうちに照れ放題間近。まだ今日
買った MSX のソフト動かしたりしてないんだけど、どうしよう？（笑）
沢山食べてお腹一杯だし、貰ったワインでもゆっくり飲みながら久々
の MSX を堪能しようかな…(^^)
