物語の途中で放り出されたような状態の中、無機質な余韻もそこそこに辺りが明るくなった。
その小さな劇場は夜中ということもあってか人もまばらで、ひどく寂しい感じがした。
特に興味もなかったのか、或いは余りに唐突な終わり方にがっかりしたのか、席を立ち足早に去る人達。
不思議なのは、この寂しくも広い無機質な空間の中で一向に席を立とうとしない人達がぽつりぽつりと残っていることだ。
色々思うことがあったのだろうか、或いは突如放り出された理由を考えていたのだろうか。
フロアに貼られている数々の新聞記事の切り抜き。熱心な人達は暫くそこを離れなかった。
最後まで熱心そうにしていた一組のカップルが何故か印象的だった。
映画の印象は色々あるけれど、一言で言えばシュールレアリスム…だろうか。
全ては限りなくノンフィクションでありリアルであり、そこには誇張もましてやきれいごとだけ見せようとするようなことは
一切なく、あるのは真実を超えた事実と嫌らしいまでの現実だった。
でも物語は突如終わったかに見えた。本当は確実に全てが終わった…のに。
それが余りにもさらっと描かれていたから、それは単なる事実だという冷たい現実を味わうことが出来たのかもしれない。
飲み屋などが入っているその雑居ビルの最上階にある劇場を出ると、新宿駅が目の前にある。
人混みに紛れて歩くと、夜の新宿のきらびやかな光、そして楽しげな会話の渦に巻き込まれる。
この夜の都会の冷たい光、冷たいざわめきが嫌いだ。押し潰されそうになる。
これまで見てきた彼の国の現状、一瞬に現実が消えたように静まりかえった劇場、そういった全てが余計にそう思わせる。
そして、そうやって思っている時の自分の冷たい心も嫌いだ。どうしてこうも血が通っていないんだろうかと思う。
どうしてこの町はこんなにも平和に見えるのに、そうじゃない国があるんだろう。
平和な人にはそうじゃない人が見えないし、そうじゃない人は自分のことを見るだけで精一杯だ。
貧困。宗教。戦争。学校がそれらを結びつけ、偶像崇拝を禁止しながら彼らの心に神の偶像を創り出す。
神の教えが詰まった書物は洗脳の道具となり、神の名を盾に(それは偶像なのに)人殺しは是とされる。
嗚呼、でもこれはどこでも同じことだ。対象が人殺しなのかどうかは違うかも知れないけれど。
でも違うのは、周りがこうしてしまったってことだ。そして今も尚それは続いている。
本当に彼の地は、神の名を口にする人の数に反するかのように、神によって見放されたのだろうか…。
今日も会社だった。仕事は相変わらず洪水のように溢れてきてとどまることを知らない。
既に土日がなくなっていて、家事も出来ないし買い物も出来ない。クリーニングにも行けない。
明日は祝日だけれども仕事は次から次へとやって来る。でも買い物なんかはやっとかないと…。
それでも今日は無理を言って、予定を1時間超えたけど、何とか会社を出して貰った。
20時半。どうしても「
カンダハール」を観に行きたくて、21時過ぎ開始の
レイトショーに間に合うには既に遅かった。
でも走って、電車が目の前で発車して絶望的な次の列車に乗り込んだりしながらも、何とか本編には間に合った。
新宿駅よりは三丁目から走った方が早いかと思ってそうしたけど、疲れた。それに
劇場がどこか分からず、迷ったりして、
今日は殆ど完全に諦めかけていた。まさかあんなところに劇場があったなんて。今までマイナーな映画は劇場で見たことが
なかったし、小さな劇場も行ったことなかったから、全く意外だった。だいたいの場所は分かっていたのに散々迷った…。
いつも通る見知った場所にもまだまだ知らないところが沢山あるな…と思った。
上演開始より5分以上遅れたけど、作品のせいか時間のせいか、席はがらがらで良い場所がとれた。
こういう映画、というより邦画洋画以外でしかもマイナーな作品は初めてで、本編開始前の予告編が面白かった。
いつものつまらない予告編オンパレードと違って、見たことも聞いたこともない、アジアやインド作品等が多かった。
お仕着せや押し付けではない、重みのあるテーマの映画が多く、これなら見たいと思う作品がぞろあった。
いつもの娯楽中心の映画では、なかなかこういう出会いは少ない。
本編が始まった。英語が多く、ほっとするものの、何故か違和感がある。
人形型の地雷。強盗。詐欺。地雷被害者達。騙り。現地の習慣。外から見た現地。
数々のことが、主人公を中心としたひとつのストーリーの中に展開していく。
それは淡々としていて、悲劇でも喜劇でもなく、ただの現実として描かれる。
→
チラシ次は「
鬼が来た!」を見たい。「マッリの種」も見たいし…。他にも良作は沢山ありそうだ...。
バニラスカイとかはどーでもいーから。
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その凶器がどこまで突き進んでしまうのだろう。とは言え、選手個人の思いには何人も入り
込む余地はない。ここまで来たら死んだ仲間の為にも頑張って欲しい...。それにしても、
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力。恥ずべきは米国だと思うのだが…
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強烈な睡魔が襲いかかる.................
…明日は洗濯と買い物だけでもしてから会社に行きたい…
BGM: "Hotel California (Live)" by The Eagles