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2011/03/24 07:36:14 今日の一言: (( 東京は安全! ))
東京での話。
余震の影響は東京でも続き、割合に大きな揺れが断続的に続く日々。
そんな中で、一部地域の野菜や原乳の出荷制限、更には摂取制限が通達される。
そして、雨。
東京でも放射線濃度が突如2倍に跳ね上がり、雨中濃度は10倍、水道水濃度も5倍と数字は不安を呼ぶ。
数字だけでなく、雨や水道水にはセシウムまでもが含まれるようになる。これはやや心配を感じるに足る。
そして遂に、東京の23区と多摩の一部地域に水道水の乳幼児への飲用制限が出てしまう。
漸く店頭の商品も充実して来て品薄パニックも収まりを見せ始めたのに、見えない「放射能」に対する不安がパニックを呼ぶようになった。
しかし、もう少し専門家の話に耳を傾けて欲しい。
或いは、多少の教育を受けてきた人ならば冷静に簡単で良いから文献を読み理解して欲しい。
今はまだパニックになるほどの問題は起きていない。
政府が「事実」のみを発表する中、「何倍」という数字だけが一人歩きしているが、その絶対値と、「基準値」の意味を理解して欲しい。
「基準値」はあくまで今後要監視の警告 (アラーム) となる値に過ぎない。危険となる基準値はもっと上にある。100mSv/y, 200mSv/y, 500mSv/y, 1000mSv/y がそれだと思っている。
「単位」にももっと敏感になって欲しい。
Bq や Sv のように日常聞かない単位が更に分からない不安を呼ぶかも知れないけれど、冷静に。
特に「毎時 (/h)」「一年当たり (/year)」なのかの違いは大きい。速報値で多いのは「毎時」だし、原発内の値は大抵「一時に」だ。それ以外は「一年当たり」が多い。
「一時に」(一気に) 高濃度の放射線を浴びるのは本当に危険だが、1時間にゆっくり浴び続けるのはそれを下回る。1年当たりならもう殆ど気にする必要がない値しか報道されていない筈。
ああ、もう時間的にここにはこれ以上書ききれない。
10倍といった「数字」も実は、まだまだ全然誤差だ。自然界で受ける放射線量と比べても、累積値を見ても、まだ誤差の範囲。
ヨウ素は8日で半減し3ヶ月で消える。セシウムは30年で半減し300年で消える…と聞くと恐ろしいが、仮に体内に摂取されても現在の値では微量過ぎるし排泄もされる。ストロンチウムは危険だが、まだそこまでではない。
勿論、そうは言っても「不安」は心情的なものなので理屈ではない。
心配ならば、例えば水なら直接口にするものだけ水道水を使わないというように本当に出来るだけ最低限の対処で全く構わない。
水道水で問題なのは細胞の再生能力の弱い乳幼児だけ。大人は十分に強く耐えられる身体になっている。
嗚呼、それよりも。
これまでは自分達と同じように文化的生活をしていた人達が、今寒さに震え、餓死しそうな程に飢えている。
これまで丹精込めて作り美味しそうにできた野菜を出荷できず潰して廃棄せざるを得ない農家の人達、丁寧に絞った大量の牛乳を日々廃棄し続けないといけなくなった酪農家の人達。
あり得ない程に高濃度の放射線を一気に大量に浴びながら、本当に命の危険を顧みず原発での復旧作業に従事してくれている多くの人達。
日々、その人達のことばかりを考える。
しかしまさか一般のニュースに「半減期」なんていう言葉が登場するようになる日が来てしまうとは。
ある程度の知識があれば常識中の常識だけど、原発と原爆の区別もつかない一般人には一生知らなくても良い言葉だった筈。
そういった言葉が、中途半端な理解のまま浸透してしまうことが、また別種の心配の種となる。
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